クレオパトラが愛したエメラルド
エメラルドはアクアマリンと同じくベルリ=緑柱石(りょくちゅうせき)という鉱物の一種です。和名を翠玉と言います。天然ものは内部に特有の傷がたくさんあるのが特徴で、大きくて傷が少ない物が価値が高いとされています。明るく濃い緑色をしたものが価値が高いのですが、最近では科学処理を施してきれいに見せているものも多いです。均一な色や内部に曇りやひびがないエメラルドというのはとても少なく、「エメラルドと人間に傷の無いものはない」と言われる程です。稀に猫の眼のようなキャッツアイ効果(シャトヤンシー効果)やスター効果のあるものがあります。これはエメラルド・キャッツアイやスターエメラルドと呼ばれますが、とても希少なものです。宝石として価値のあるものは、コロンビアとロシアのウラル山脈から採掘されています。そのほか、オーストリアや南アフリカ共和国、インドなどからも産出されています。 エメラルドの語源はサンスクリット語で「緑色の石」を意味する「スマラカタ」という言葉が時代とともに変化して、現在のエメラルドと発音、言葉になったとされています。現在ではエメラルドグリーンのように、色の名前としても使われています。同じベルリに属しているレッドベルリをレッドエメラルドと呼ぶように、アメリカの宝石業界が議論を重ねていると言いますが、エメラルドの意味が緑色の石であることから議論が続いています。 エメラルドが世界の4大宝石の一つでもあります。古代エジプトの時代にはクレオパトラも愛用していたのだとか。クレオパトラは自分だけのエメラルドを鉱山を持っていたと言われ、クレオパトラがジュリアス・シーザーを晩餐会でもてなした宮殿のドアの飾り物には多くのエメラルドがちりべめられていたと言いますし、気に入ったものたちには自分の肖像入りのエメラルドを贈ったとも言われています。古くヒンズー教の聖書には高価な緑色の宝石とその治癒力、「エメラルドは幸運を約束すること」「エメラルドは健康を増進すること」が書かれていると言います。また、ローマ時代のアントニウス皇帝の言葉には、「本当に美しくていくらでも欲しくてならないものはエメラルドだけ。エメラルドの美しさを賞賛できない者は美のわからない愚か者」という言葉はがあります。 エメラルドは合成ができて、現在では天然と変わらないものや天然よりも上質なものさえ、出回っています。見た目は区別はつきませんが、調べれば合成と天然の違いはわかります。エメラルドの硬度は7.5〜8と比較的脆く、割れたり欠けたりしやすい宝石です。この欠点をカバーするために考え出されたのがエメラルド・カットと呼ばれる独特のカットで、四隅の角が切り取られたカットです。衝撃を吸収すると共にエメラルドを一番美しく見せるカットでもあります。
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