深緑の宝石、翡翠

ヒスイは翡翠と書きます英語ではジェイド(jade)と呼ばれます。多くは深緑色をした宝石のことを言いますが、翡翠の色は緑色だけではありません。実際にはその他にも半透明のものや白、ピンク、ラベンダー、青、黒、黄色、橙、赤橙などの色があります。大体大きく分けて15色ぐらいの色があると言われているほど、実は色彩が豊富な宝石なのです。日本では濃い緑色のものが好まれていて価値が高いのですが、東南アジアでは色の薄い物が人気があると言います。緑の次に人気があるのはラベンダー色です。翡翠の最高品質のものは、「ろうかん」と呼ばれます。これは中国では青々とした美しい竹のことを言います。英語ではインペリアルジェイドと呼ばれ、これは西太后が翡翠を愛したことからこう呼ばれているそうです。 翡翠と呼ばれる石には、「硬玉(ジェダイト)」と「軟玉(ネフライト)」があり、この二つは全く違うものですが、見た目には区別がつきにくくどちらも翡翠と呼ばれています。元々中国では軟玉が好まれていたと言いますが、しかし、宝石とされているのは現在では硬玉だけです。軟玉は中国以外では宝石とは呼ばれず、半貴石になります。中国で安い価格がついているもののほとんどはこの軟玉です。ただ白く透明感がある上質の軟玉は羊脂玉と呼ばれ、中国では硬玉よりも喜ばれます。元々中国では宝石を総称して玉と呼び、翡翠も玉と呼ばれていました。翡翠とは中国では元々カワセミのことを言いましたが、カワセミの羽の色に喩えて翡翠と呼ぶようになったようです。 翡翠は力のある石として昔から強力な護符や魔除けとして使用されていて、中国では他の宝石よりも価値が高いとされていました。翡翠は中国では五徳(仁・義・礼・智.勇)を高めるとされています。また、裕福な人々の間では正妻に翡翠を贈り、第二婦人にはダイヤを贈るなどダイヤよりも価値があるものとされていたようです。生命の再生の力をもつとも言われ、古代においては遺体を翡翠で覆うことが行われていました。日本でも縄文時代の遺跡から翡翠の匂玉が発見されています。さらに日本各地の遺跡から副葬品として数多くの翡翠が発掘されています。ニュージーランドやメソアメリカでは祈祷の道具としても使用されていました。そのほか、翡翠はストーン・ヒーリングにも使用されていて、古代ギリシャでは、眼に良いとされて洗眼溶液に使用したり、解毒のために翡翠の粉末を使用することもあったそうです。また、ネイティブ・アメリカンは腎臓病の治療にも使用したと言われています。

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